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<ゲーミング特集2022>

“音楽性”ならピカイチ!EPOS「H6PRO Closed」はボイスやBGMにも聴き入りたくなるゲーミングヘッドセット

公開日 2023/02/06 06:40 折原一也
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老舗オーディオブランドの流れを汲むゲーミングブランド・EPOSのヘッドセットにおいて、最上位モデルに位置づけられるのが「H6PRO」だ。同モデルには開放型/密閉型の2タイプあるが、今回は密閉型の「H6PRO Closed」でレビューしている。

EPOS「H6PRO Closed」(23,800円/税込)

大きな特徴は322gという軽さと、ゆったりとして快適な装着感。そしてイヤーパッドによる遮音性の高さ。外見の“ゲーミングらしさ”はさほど強くなく、メカニカルな質感の良さを感じさせるデザイン。付属のマイクはマグネットによる脱着式の機構を備え、跳ね上げ式ミュート機能にも対応している。

接続は現在もスタンダードな有線アナログタイプで、PC向けの3.5mm 3極×2ケーブル、コンシューマーゲーム機向けの3.5mm 4極ケーブルが付属し、交換して利用可能。これはPCやPlayStation 5のみならず、Nintendo Switchも含む様々な機器と接続可能な汎用性を持つということであり、扱いやすい。

メカニカルながら各部を滑らかに仕上げたデザインで、“ゲーミングらしさ” はそれほど強くない

今回取り上げる密閉型の「H6PRO Closed」(右)と、開放型の「H6PRO Open」(左)の2タイプを展開

H6PROを装着して、まずはPS5でアクションRPGの『原神』をプレイしてみる。簡潔に語るなら、有線接続のハイクオリティなヘッドホンらしいオーディオ的な質感を感じるサウンドだ。キャラクターのボイスの再現性が絶妙で、細かなニュアンスが伝わってくる。キャラ重視の今どきのRPGをプレイする人には特にオススメしたい完成度だ。

BGMも音楽性豊かに、楽器の質感と空間を再現。特にオーケストラの楽器、スメール地域のBGMで用いられる民族楽器の質感再現には惚れ惚れとする。そして街なかを歩いてみると、遠くで鳴る効果音のディテールまで感じ取れ、没入感も予想以上に素晴らしい。

42mmドライバーを内蔵した大型イヤーカップで、しっかりと耳を包む

変わって『Call of Duty: Modern Warfare II』のプレイでは、やはり銃声の存在感がクリアに立つ様、そして爆音のなかでもセパレートして聴こえる位置感が優秀。銃撃戦でもハッキリとステレオで方向感が出るため、敵の方向を把握しやすかった。続いてプレイした『Apex Legends』でも、足音の距離感、方向感を適度なシャープさで聴き分けられるし、特に距離による強弱にクセがないところが優秀だ。

もちろん、H6PROの利用シーンはゲーミングに限らない。Netflixでアニメ『ぼっち・ざ・ろっく』を視聴してみても……主人公の後藤ひとりが自分語りする声が適度な距離感を伴いつつ、ニュアンスまで伝わるところが最高。そして、作中に多数登場するギターの弦を鳴らす音のリアルさ。どこまでも質感志向だ。オープニングは徹底的に広いサウンドフィールド、エレギギターの音分離も丁寧で、情報量重視のベース、ドラムと、すべての音がいい。

情報としての音だけでなく、ボイスのニュアンスやBGMの質感まで描き分け、聴き入らせてくれる

ゲーミングヘッドセットとして発売されているH6PROだが、その中でも音質の良さはズバ抜けている。ゲーミング、映像エンタメのどちらでも上質なサウンドを体験できる。FPS/TPSゲームの足音再現も、位置や距離にクセがなく実力十分。PC環境ではゲーミング向けのDACなどを追加することで音質面での伸び代もありそうな、驚異の高音質ゲーミングヘッドセットだ。

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